東急東横線渋谷駅から最終列車-85年の歴史に幕東急東横線・東京メトロ副都心線、相互直通運転始まる-渋谷駅で発車式開設から85年親しまれた東急東横線渋谷駅が、東京メトロ副都心線との相互直通運転開始に伴って
地上から地下に移設されることとなり、地上ホームは3月15日の終電を以て営業を終了した。
東横線にとっては2004年1月の横浜-桜木町間廃止以来となる大きな転換点。
長年親しんだ頭端式ターミナルの最後を見届けるべく、廃止当日の渋谷駅を訪ねてみた。

当日23時頃に渋谷駅を訪れると、駅構内は別れを惜しむ利用客と整理に当たる職員・警官・
警備員で大変な混雑。
ホームに居続けるのは難しいと判断し、一旦下り列車に乗車して横浜まで移動。

最終の上り渋谷行きを表示する横浜駅の電光掲示板。
実際の終電は下段の列車(急行武蔵小杉行き→各停渋谷行きに変更)。
注)通常ダイヤでは0時23分発が渋谷行き最終だが、この日に限り中目黒行きに変更。
横浜から武蔵小杉まで移動し、本当の渋谷行き最終となる上り各停を出迎え。
電光掲示板では別列車のような表記となっているが、実際は同一列車。

地上渋谷最終乗り入れの栄誉を担ったのは5165F。
桜木町の時と同じく9101Fだったら一層感慨深かっただろうに…。
注)9101Fは14日に車両不具合で運用離脱し、15日に元住吉検車区から長津田車両基地へ
と回送された。
列車は途中の自由が丘で非常停止発動及び停車位置過走があった影響で、到着予定時刻の
0時49分より5分ほど遅れて0時54分に渋谷駅に到着。
渋谷駅構内は最終列車を出迎える人々で大変な混雑。
人を掻き分けつつ改札口まで進む途中で5165Fが回送列車として発車すると、見送りの人々から
「ありがとう」コールと拍手が沸き起こった。
ただ、渋谷駅自体が無くなるわけではないせいか、桜木町廃止時に比べると若干大人しかった…かな。

終電後も名残惜しくホームに留まる人々が多数いたため、階段下の東口にあるシャッターが下ろされたのは
午前2時前。閉鎖時にシャッター周辺がライトアップされる粋な演出もあった。
また、東口では地上駅廃止記念のポストカードが配られた。
この日の東横線関連では他にも、東京メトロ日比谷線との相互直通運転が1964年以来の長い歴史に幕を閉じた。
長年見慣れた東急線内での北千住行きやメトロ線内での東急線方面行き先が見られなくなるのは寂しい。
直通運転に用いられていた1000系の処遇も気になる。

16日には予定通り東急東横線とメトロ副都心線の相互直通運転が開始され、5社相互直通体制が正式に
スタートした。
当日早朝は代官山駅から上り初電に乗車したが、大きく遅延することなく線路切替工事を終わらせた
東急建設の技術力は大したもの。
目黒線や東横線等で数々の工事を成功させてきた実績がここでも活きたのだろう。

相互直通関連では車両運用を中心に色々と興味深い変更があるが、ここでは都合により割愛する。
ただ、地元を走る西武池袋線に東急や横浜高速の車両が乗り入れ、飯能方面から元町・中華街行きが
走ることにとても新鮮味を感じる。
東武東上線も含め、埼玉と横浜が1本のラインで繋がったことによる新たな需要喚起に期待が膨らむ。

そして、東京では珍しくターミナルの風格を感じさせてくれた東横渋谷駅にさよなら。そしてありがとう。
14日に一足早く渋谷駅を後にしたのるるんの瞳も心なしか潤んでたような…。
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